ところがこうした大型連休に、工場が休日になりますと、工場が多くある地域では電気の使用量が極端に減ります。一方で太陽光発電の発電量はそれに合わせることができず発電をします。これが問題なのです。
電気は、使用量(需要)と発電量(供給)が常に一致するよう保たれており、バランスが大きく崩れると大停電が起きる恐れがあるため、供給を減らす出力制御でこれを防ぐのです。ここがなんとも悩ましいのです。
簡単に言い換えると、太陽光発電で創った電気は、今日は使いきれないから受け取ることができないと断られるのです。「いらない」って。
この電気代高騰時代に「いらないは、ないでしょ」と言いたいですよね。そこが電気の難しいところ。需要と供給のバランスが大事なのです。
再生可能エネルギーエをできるだけ無駄にしないように、国も供給が需要を上回りそうな時に
(1)火力発電の出力を抑え、蓄電池代わりとなる揚水発電で需要を創出(2)電気を他の地域に送る
(3)バイオマス、太陽光、風力の順で再エネを制御
(4)それでも余ったら原子力や水力、地熱を抑制する
とのルールを定めた。
しかしどれもコストと時間がかかる。これからは、町内や各家庭という小さな単位で、電気を扱うことで無駄になる電気を少なくする、余った電気を各家庭で貯めて使う蓄電池の導入、分散型電源。大量生産大量消費から少量生産少量消費、電気も地産地消の新しい解決方法が求められているのかもしれない。