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住まいのコラム

「インフレ時代の家づくり」 |2022.08.01

「インフレ時代の家づくり」

エネルギー高騰により電気料金、ガス料金、ガソリン価格の値上がり。
家計簿における光熱費や交通費の比率が高まっている。ガスの自給自足は到底できないが、電気の自給自足は太陽光発電や蓄電池の導入で各家庭でできるため、これらの導入を決断する方が増加しているようだ。
東京都も今年度の条例改正で新築住宅の太陽光発電設置を義務化する。
まるで昭和の大ヒットドラマ「北の国から」のようである。
北海道富良野の大自然の中で、純君が独学で風力発電機を製作した。
これからの家づくりはこの「自給自足」がテーマになるだろう。
野菜など食糧の自給自足、電気や水など水道光熱費の自給自足による
インフラフリーである。

さらに、家計簿では現在の食料品の再値上げは負担が大きい。
昭和の時代は、物価も高かったが給料も高かった。
モノの少ない時代であったから購入して揃えていった。
バブル経済がはじけ、平成は給料の伸びが止まり、
デフレ時代に入っていった。
牛丼も洋服も靴も、航空料金も金利も下がっていった。
日用品はワンコインで買える、
こんなに安く手に入る商品は信頼できるのか、大丈夫なのかと
昭和世代は戸惑った方も多いのではないだろうか。

そして令和はコロナ禍、ウイグル自治区問題やウクライナの問題などによりモノ不足、サプライチェーンの寸断などで物価が上昇している。
デフレ時代の「待てば安くなる、下がる」から一転、
「待てば高くなる、手に入らない」と価値観が変わったのに、私たちの思考が変化についていけていない。

この秋、住宅価格は再値上げをするメーカーもある。
同じ価格で購入しても金利が上昇した場合は、返済額が増える。
住宅ローンは実行金利とよばれ、建設会社へ支払いのため銀行ローンを
おろした時の金利が適用される。
今、建築を決意しても完成するには半年かかり、半年後の金利が
適用されるのである。工期の長い建て方であれば1年後である。
予想していた返済額が変わってしまう。
投資の世界で有名な「まだ」は「もう」なり、「もう」は「まだ」なり。
予想通りに事が運ばないのである。

建売分譲など既にあるものであれば、そのリスクを軽減できる。

新生活様式、購入方法も変化していくのであろう。