色には力がある。かつてアメリカ大統領選挙において、優勢と言われた現職のニクソン副大統領に勝ったケネディーは、印象をコントロールした。白黒のテレビではあるが、コントラストが強くでるネイビーのスーツを着て、コントラストの小さいグレーのスーツよりも若々しさをアピールし、リーダーシップを強調して勝利を収めた。というのは有名な話である。トランプ前大統領も無地の赤いネクタイを長めに着用していた。これはMakeAmericaGreatAgainを色で表したかのようで、挑戦やリーダーシップを印象付けた。
日本の首相は、清潔感を表す青を好んでいるように見えるが、レジメンタルの縞模様が多い。営業マンには、契約締結には赤いネクタイ、初回面談は青、プレゼンテーションでは自己主張の黄色、元気を与えたいときはオレンジのネクタイが良いと勧める。色は人に与える影響が大きい。
スーパーでお肉やお刺身が美味しそうに見えるよう、人工芝の上に陳列しているのも色の効果を利用したものだ。緑を見ているようでいて脳の中では補色の赤が残像として残る。これを利用してより赤々と見えるようにしている。お魚屋さんやお肉屋さんに買い物に行くと緑の包装紙でくるんでくれることもある。