セキスイハイム東四国

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住まいのコラム

トルコ地震から学ぶ防災 |2023.03.01

 2月6日午前4時のトルコ・シリア大地震。両国で5万人超の方が亡くなり、100万人超の人々が自宅で生活ができなくなる中、避難生活で衛生環境の悪化が懸念されている。それは阪神大震災のおよそ22倍のエネルギーの地震であった。パンケーキクラッシュで多くの建物が倒壊し、亡くなる方が顕著になっている。「建物の中にいたら危ない」アパート60万棟以上、商業施設5万棟以上が被害。トルコ政府は違法建築の摘発を強化すると発表。地震による建物の倒壊や家具の転倒による下敷きでの圧死から身を守るには、耐震性の高い建物に住むことや、家具などをなるべく置かないことや転倒しないように建物に固定しておかなければならない。
 それから、火を扱う朝食の支度前だったからであろうか、午前4時の地震は火事の報道を耳にしなかったが、停電が復旧した後の転倒した暖房器具に通電し着火、断線したコードなどからの発火も気を付けなければいけない。阪神大震災の教訓である通電火災である。
 被災後は支援物資が届くまでは備えておいたもので生活していく。水や食料の備蓄が大事になる。空腹を少しでも満たすことが大事だが、もし少しでも日常に近い温かい食事ができるのなら精神的な支えにもなるだろう。

 衛生環境の悪化も心配である。人がたくさん集まる避難所でのトイレの問題は深刻だ。ストレスから多くの方が下痢で仮設トイレを汚してしまうだろう。いったん汚れ始めると一気に使用できないほどのトイレ空間になるだろう。掃除したくても水の入手が困難だ。そうなると歯磨きができず、歯周病が悪化し誤嚥性肺炎で亡くなる方も少なくない。液体ハミガキなど口腔衛生品も備えておきたい。コロナやインフルエンザ、感染性胃腸炎、O157、ノロウィルスなど感染症も心配なので、手指消毒のためのアルコール、マスクもまだまだ手放せない。

 冬や夏の空調が必要な季節であれば、熱中症や寒さから身を守る必要がある。特にペットや乳幼児、お年寄りの体調管理は心配だ。昨年のクリスマス寒波では新潟で2人の方が一酸化炭素中毒で亡くなっている。家の中が停電で寒いので、車の中で暖を取ったことにより、車が雪に埋もれ排気ガスが車内に充満したためである。
 また、北海道胆振東部地震や九州台風でも発電機を家の中で動作し、一酸化炭中素中で亡くなっている方がいる。つまり停電時では、在宅避難が難しくなる。災害時の電気の入手が大切。家族と連絡をとる携帯、スマホも充電が切れたら無用のものになる。電気がある暮らしがいかに大切かを考えなければならない。

 災害からの復興、復旧は時間とお金とストレスがかかる。災害ストレスは寿命を8年縮めるとのワシントン大学の研究も頷ける。対岸の火事ではなく支援、復興への祈りと共に教訓として防災対策に役立てたい。